2010-01-01から1年間の記事一覧

心のもちようさ

夜、DOMMUNEにて「じゃがたら大百科」を放送していました。 体が自然に動くようなビートと、飾り立てない歌詞と歌声に、 PCの向こう側から私は拍手を送りました。 もう我慢できないという曲が演奏されたライブ映像を見て、 ぼろぼろ涙がこぼれまし…

スプリング・フィーバー

http://www.uplink.co.jp/springfever/ シネマライズへ ロウ・イエ監督による中国映画、 「スプリング・フィーバー」を見に行きました。 心の中にまさに嵐を起こさせるような映画でした。 どのシーンも美しく、程好く土臭く、やっぱり美しかった。 数日たっ…

毛玉雲とちくわ

ある秋の夕暮れ時間、築地辺りを散歩しました。 刻々と空の色は変わってゆきます。 11月の雲は筆で水彩絵の具をさっと掃いたような感じなのです。 天使の髪の毛のように繊細でやわやわしています。 そこに橙色と水色がグラデーションで乗っかるのはとても美…

赤瀬川原平写真展

カメラは散歩の導火線だ。 何か撮りたい、 何か見つかるかもしれない、 という小さな火に導かれて町を歩く。 ウォーキングは脚の筋肉だけの話になるが、 カメラがあると目が加わり、 感受性がスイッチされる。 こういう言葉が出てくる赤瀬川原平が、 とても…

みえないちから

先日、ミッドタウン内の緑地帯でぼんやりしていたときのこと。 ベンチの隣りに座ってきた若いサラリーマンがいました。 お昼時だったため彼はお弁当を広げて食べ始めたのですが、 だんだん前かがみになってゆき、しくしく泣き始めたのです。 食べ終えてから…

空と宇宙のススメ

空と宇宙は今も自分と繋がっているのに、 ぐんぐん上昇するとそれがロマンチックなものになったり、 こむづかしい数学になったりする。 いずれにしてもなんだか遠い感覚のものとなるのが不思議です。 10月27日国立科学博物館へ空と宇宙展を見に行きました。 …

Biblioteca-本の景色

散歩の終着点八丁堀、森岡書店で開かれている潮田登久子写真展へ。 このお店は初めてお邪魔したのですがとても素敵な場所でした。 古くからあるビルのくすんだアールデコを上手く生かして、 新しい空間に仕立て上げているところは恵比寿のシス書店と似ていま…

金魚は見えたか

10月20日は肌寒い日でありました。 ミッドタウンの21_21へ「これも自分と認めざるをえない」展を見に行く。 はじめに身体測定があり名前・体重・身長・瞳の色?などが入力されます。 どんな風に使われるのか慄いたけれども、 慄くというのはまさに自分を自分…

越中するの巻

10月20日は散歩の醍醐味がむぎゅむぎゅに詰まったルートを歩きました。 一人で秘密にしておきたいような、でも誰かに教えたいような。 始まりは蔵前からです。 スカイツリーのお足下の町並みが最近とても好きでよく訪れます。 蔵前橋。隅田川には色とりどり…

アンチアンニュイ

久しぶりのブログ更新となりました。 うなだれた陰々滅滅の毎日をゆきゆきて、 ぽっかり浮上してみたら月が変わっていたというありさまでした。 そういう時期は現実に重いとばりを下ろしたくて、 映画と本漬けになりあとはパタンと眠るの繰り返しです。 幸か…

ジンスタ終了

11月14日のジンスタ・ギャザリングは終了致しました。 製作者の私がほぼ不在という状況の中で、 興味を持って下さった方、持ち帰って頂いた方、本当にありがとうございました。 そしてpoolオープン以来の客の入りとなったらしいこの日、 お忙しい中、紹介・配…

ORION LABO速報★

※この記事はしばらくの間TOPに表示されます 11月14日に開催されるジンスタギャザリングに、 ORION LABOもささやかに参加させて頂くことになりました。 ZINE(ジン)とは、 クリエイターやアーティストにはじまり個人または団体が少部数で出版を行う、 ミニコ…

尖長球形褐色

今年は猛暑だったので、きのこもどんぐりも軒並み不作と言われています。 私も例年ほど探して歩き回ったわけではないのだけれど、 確かに手ごたえは少ないなあと感じます。 豊作ならば彼方此方につやつや光っているので足を踏み入れるとわななきます。 這い…

los doroncos

現在、部屋の中には焦げと珈琲の芳ばしい香りが立ち込めています。 その実態はシフォンケーキです。 自分のおやつにシフォンケーキをよく作るのだけども、 常備している材料で、思いついたときにすぐ始められるところが長所です。 圧巻だったのはブラックコ…

夜間訪問展

その足でシス書店へ向かい、岡上淑子の夜間訪問展を観ました。 モノクロームの静謐な舞台を不思議な踊り子が舞っています。 時計のアラベスク、馬を駆る虚空のピルエット、ランチテーブルのアティテュード。 ため息が洩れるくらいすごく素敵でした。 前回の…

二十世紀肖像

花粉がうっすら混入している秋の空気を鼻は敏感に感じ取ります。 風は程よく冷たくて気持ち良いというのに、丸ごと美味しくいただけないとは。 という訳で、自分なりにお洒落をしても白いマスクが顔面に光るのであります。 そしてそれは不織布一枚であっても…

EP-4 都市を再び覚醒させよ

まだ10月7日…。 体感することと文章にして捻り出すまでの時間差がありすぎて、 過去の感動へ遡るのは予想外に膨大なエネルギーを使う。 とにかく時間の使い方が下手という点においては筋金入りです。とほほ しかし感動実況中継の暑苦しい独り言は苦手だし、 …

哲学堂

陽が優しくてついついまどろんでしまいお休みの日も半分過ぎた頃、起き出す。 新井薬師前からほてほて歩いて妙正寺川沿いの哲学堂公園へ向かいました。 ここは、黄みがかった斜陽がよくお似合いの、小さなパラレルワールドでした。 この公園の起こりは東洋大…

Zen and Humor

帝劇ビルの9階、出光美術館へ「せんがい 禅とユーモア展」を観にゆきました。 (本当は漢字であるけれどがいの字がPCだと反映されず) せんがいさんのことを教えて下さったのは乙女美のお友達でした。 その方のふんわりした優しい人柄と、 せんがいさんを好…

NRQ live

この日は、外の空気を吸い込んで金木犀の香りを初めて感じた日。 今年のように長引いた酷暑であろうとも、 そう変わらない時期に花開いて香りを振りまいている。 植物の不思議にはいつも驚かされます。 10月と金木犀の香りの組み合わせには慣れ親しみすぎて…

夜は瞬膜の此方

ずんぐりむっくり、コミカルな体型の蛙は小さな丘のように佇んでいる。 その眼はどこを見ているのでしょうか。 爬虫類・両生類はそれほど好きではなかったはずなのに、 いつの日からか興味津々になっている自分がいます。 せっかく都民の日で上野動物園に無…

エル・トポ

ヒューマントラストシネマにて。 後日加筆予定

大竹伸朗、ネイチャー・センス

芝から麻布へ歩くみちみち考えていたのは、 東京の好きな地名についてでした。 もし名前だけで新天地を選ぶのだとしたら私の一等賞は麻布狸穴町だからです。 まみあなって響きだけでも何か楽しいものが詰まっていそうでわくわくします。 麻布は細野晴臣さん…

芝公園

昼下がりの黄みを帯びた光が優しいです。 鳩山郁子さんのUn Eatable Sandwitches〜あるいは藍晶石譜〜に、 出てきた学校の野外チャペルのようでした。 半円を描く石のベンチ群の向かう先には何があるのでしょう。 神父さんでもオルガンでもなくて大きな樹で…

スコール

雨粒のダンス・イン・パキラの若葉。 朝は小雨ながら穏やかだったというのに、 空はにわかに掻き曇って土砂降りと相成りました。 もう「お見事!」と手を叩いて喜んでしまうほどの荒れ模様です。 読んでいた本をほっぽりだし、窓辺にかじりついて思う存分楽…

9.22キョウト

京都在住の弟と一緒にのびのびと過ごしたのが最終日のこの日。 明示した目的地に弟が土地勘を駆使してするする連れて行ってくれました。 旅行につきものの緊張感がないものだから、とても気持ちが楽でした。 町から消えゆくもののひとつ、京都の仁丹看板です…

9.21キョウト

ぴかぴかお日さまの光で目が覚めるという嬉しいお天気。 さあ今日は月に一度の弘法さんの縁日、五重塔がそびえる東寺に行くのです。 京都は当然のように暮らしにお寺や神社が溶け込んでいて、 プライドという面も大いにあるだろうけれど、 素敵なことだと素…

9.20オオサカ

ぽーん、と新大阪駅のチャイムが鳴って、 駅の中に降り立てばそこはもう西の空気でした。 やっと旅に出ることが出来た嬉しさではち切れんばかり。いざ、大阪! 今回の旅の目的は太陽の塔で、たっぷり元気をもらいに来たのでした。 以前、春に来た時はまるで…

捥ぐ捥ぐ

秋は果物が美味しく実る季節です、 と書いたつもりが「祈る季節」と変換されていました。 静かに念じて大きく甘くなってゆく果物たちを想像してみます。 今私の家には、梨が山のようにあり台所の通路を占領しています。 くるくる剥いてゆくと果汁が手に滴り…

彼岸花 疲れたね

季節の始まりの空は透き通っていてとても綺麗です。 暮れが早いのは物悲しいけれど、 目前に柔らかい紫のグラデーションが広がる帰り道は思わず感嘆です。 空は常に動いていていっときも同じでないからこそ美しいと感じるのかな。 みるみるうちに色彩はトー…