言い伝えの変容

京都は夜が早く訪れる街である。
東京があまりに眠らない街だったことの裏返しでそう感じるんだろう。
スロースターターの私は気がつくと一日何も出来ないまま、
とっぷりと暮れた空気の底面で後悔している。
それもあってこちらでは本ばかり読み耽っている。
いい本屋さんは多いので連日遅くに出向き、時には店主さんとお喋りもし、
わっしわっしと読んで読んで飲み込んでいる。
そして、具体的に何を読んでどう思ったかはツイッタに書いていっている。
けれども、自分にとって何もかも事足りていた環境から早く脱却して、
我が身の動き方を定めなければならない。
方位磁石のないままふらりふらりとしているのは辛いし、第一だらしがない。
でも考えていたより難しいよ。


時には日も浴びて光合成をして、結実も待つよ。

葵祭、下賀茂神社流鏑馬を見て、胸を打たれた。
疾走する馬を乗りこなす姿の迫力と言ったらなかったよ。

暑い暑い日、日傘を差して哲学の道を辿って終着は銀閣寺。

緑がしっとりと濡れて美しく、まるで庵のように佇む銀閣寺だった。

橙がたわわに実った樹が境内にあるこちらは、広隆寺
弥勒菩薩半跏思惟像の御前にもお供えしてある。

聖徳太子の発願により秦河勝が建立した太秦のお太子さん。
現存する京都最古の寺院とのこと。

京都御苑にほど近い、相国寺
壮麗な伽藍が見たくて訪れたのだった。

雨の日にした水が満ちないという水路があって、
ちょうど雨上がりだったのでその様子が見られた。


今の私の結実って一体なんだろうか。