馬橋稲荷

天気がすっきりした晴れだったので自転車で馬橋稲荷神社へ行ってみました。
ちょうど高円寺と阿佐ヶ谷の間に現れる、小さくはない神社です。
この辺りは張り巡らされた細かい路地に区切られて方向感覚が狂いそうになります。

鮮やかな朱色が美しい一の鳥居、樹齢400年の檜葉の材でできているそうです。
ここから社まで思いのほか長く続くので、
鳥のさえずりなど聞きながらほてほてと歩いていたのですが、
後になってから初めて知った事実がひとつ。
それは、神道は神様が通る場所なので真ん中は避けて歩くということでした。
考えてみれば字面からして納得なのですが、特に今まで意識した事もなかった。

立派なお狐様です。
狐は、昔話なんかだと狡猾なイメージで捉えられることが多いですが、
きりっと賢そうな面持ちで背筋がしゃんとしていて私は好きです。

あの厳かな様子、どうもそれは目ヂカラにあるらしいと思われる。
歌舞伎の女形だとか日本人の描く艶かしい美女とは
いつもこう切れ長で伏し目がちな風で、近づきがたいような妖しさを放っている。
まあ、実際の狐は鋭くも大きな目ン玉をしているのだけどね。


ところで馬橋稲荷神社のHPは非常に丁寧に作ってあるので驚きました。
地名の由来や、高円寺駅阿佐ヶ谷駅が中央線に生まれた経緯など興味深い。
東京の西は歴史が浅いといいつつも、
市井の人々の小さな歴史が積み重なっている所が面白いです。
http://www.mabashiinari.org/