卯歳年賀状の展

墨田くんだりまで出かけてSAKURA TERRACE、
「卯歳年賀状と西洋のカード展」を見に行きました。
紙のプロが企てる紙もの展はとても良いんです。
お代も無しに文化遺産を山盛りこの目で見られるのです。



うさのするりとしなやかな肢体、妙な躍動感があります。
こちらまで「よーし飛び跳ねていっちゃうぞ」って気持ちになる。
橙と朱色のあいのこのような独特の色がまた目に染みます。

これぞグッド・デザイン、ジャパニーズ・クールなり。
染み入る青の広重的色使いに背筋がしゃっきりとします。
このシルエットは狐の型では…?と思ったそこのあなた、
鼻先に丸みを帯びると兎になるのですよ、多分ね。

これがもう悶える可愛さだったのでした。
船頭さんのとぼけた双眼鏡といい、最後尾のつまんなさそうな子といい。
飛行船の雑な作りも笑いを誘う…こんな葉書届いたら嬉しいだろうなあ!

私はどうもひしめき合う小動物集合体に弱いようです。
お耳をわさわさ頑張るこっちのうさたちは、目が結構本気でござんした。

兎とは関係ないけれど目が離せなかった一枚です。
踊り子の足がむりやり年数字になっている可笑しな絵なのでした。
左の人はまあ良しとしても、いや輪の部分が不可解ですけど、
右の人の右足に到っては足首すらないという。
どんなバランス感覚をお持ちなのか、
右の人にも時代にも問いかけざるを得ない天晴れ1907年よ!


日本の戦前デザインが好きなのでそれをじっくり楽しみましたが、
西洋のニューイヤーカードも、可愛らしいものが沢山でした。
干支が無いから年によっての差がない分、
クローバーや豚や天使など幸福の象徴がふんだんに盛り込まれています。
お国が現れて面白いものです。
可愛いものは手元におきたいもの。
そんな訳で撮影許可を頂けたこともありがたかったです。