シベールの日曜日ワンマン

ヘアサロンでおかっぱ頭を整えて頂き、襟足がすっきり短くて嬉しいです。
つるんと丸いシルエットは同じままに前髪を短く流してもらいました。
歩くと頬を覆う毛が飛び跳ねて、良い香りがはじけて、幸せな帰り道。


シベールの日曜日という、映画もあるが、これは音楽の話です。
本日はシベール初ワンマンライブというわけで新宿に勇み足で向かったのでした。
ああ、降って来る音を浴びて水浸しになりながらうっとりしました。
シベールの音楽は、轟音だし時に暴力ぽさもあるけれど、すごく美しいです。
陰を作るための太陽を見てしまったような、
今までのライブでは感じなかったものも見え隠れしていました。
依然として黒いのは黒いというのに不思議な目眩です。
湯浅学の言葉「真実の透き通った虚妄は真理を伝えるためにわざわざ歪曲する」、
ライブを体感してこそ今ならよく分かる。
私は何を望んでライブに行っているんだろうか。
包まれて意識が遠のく非日常を求めているんだろうと思います。
心の奥底に溶けて凝っていくように静かな麻薬みたいな音楽が好きです。
後半はどのパートも厳かに燃え上がりズギャアアアと鳴っている中、
とろとろと眠ってしまいました。
もったいない…目も耳も見開いて聴いて居たかったな。
しかしながらあの空間でまどろむのは快感でした。


良いライブでした。
何より大好きなバンドをまるまる一ライブぶん楽しめるなんて幸せです。
でも、いつものような部屋が揺れるほどの爆音を期待していたから、
あれは何か策略があってのことなのだろうか、との思いは残っている。
この日先行発売となった新しいアルバムも素敵でした。
ライブの感想と似て前作より光が垣間見えて一見柔らかいのですが、
やっぱりずるっと引き込まれた底はいろいろ渦巻いています。
毎日聴いて次回のライブを楽しみにしています。