進め!ジャガーズ!

神保町シアターにて「進め!ジャガーズ敵前上陸」を観る。
日本ミュージカル時代という企画にGS映画が入るとはおっかなびっくりでしたが、
これは素晴らしいー最高に楽しめる映画でした。
まず何より、ジャガーズの音楽が良いのです。
ダンシング・ロンリーナイトで始まるオープニングからかっこいいです。

黄金取引で世界征服を企む組織に追われる信ちゃんを軸に、
こけつまろびつするストーリーなのですが、
ミュージカルというか…昔の怪獣映画ばりに特撮SFてんこ盛りでした。
ジャガーズの曲や演奏時のルックスに盛り上がって、
くるくる表情の変わる魅力的な女の子たちを見つめて、
チープでポップな展開に笑って、
とても満足でした。
ゴダールの「気狂いピエロ」のパロディはとんでもない感じでしたが…。


極めつけは一番美味しい役どころで円楽師匠が出てくるということです。
星の王子様ルックは強烈でしたが、それも含め脳裏に焼きつくこと必須です。


悪者がお茶目で憎めないふうに出てくる映画が、私は好きです。
観終わったあと優しい余韻に包まれると、
ああ良かった、とため息を安心してひとつつける。
そして、当時はアイドル映画だったかもしれないこの作品を、
そうとらえてみたときに、やっぱりよく出来ていると感じたことがあります。
まず可愛い女の子も一緒に画面に映して動かすこと。
でもその女の子とはなかなかくっつけないこと。
観客が女の子に自分を投影できるようにしてみたり、
でも嫉妬させないようにしたり。
駆け引きというのは何も一対一じゃないもんな、と思ったのでした。


この企画では見たいものが山ほどあったのですが、なかなか動けず残念でした。
でも狙っていたこの映画がハナマルだったので良かったです。
さて、ジャガーズの音源を捜してみようかな。