調布飛行場とチーズケーキ

4月1日、桜はよく咲いて花びらを撒いています。
折りしも嵐のような突風、春独特の目のまわるような妖気を放っています。
毎年この時期になると、世の中の華やかさとは裏腹に私は陰陰滅滅です。
半径1mを覆う透明の膜のような心もとない気持ちが湧いてくる。
その壁に立ち尽くしてぼろぼろ涙ばかり出てきてしまうのでした。
とほほ、これが本当のどうしようもない4月ばかです。


気を取り直して、というか取り直すために、今年一発目の調布飛行場へ。

道路沿いの桜はカーブの連なりにそってみしみしと濃くなるさまが綺麗です。
空の轟音を追うとご近所の府中航空自衛隊の機体が飛んでいました。
5機ほどがブーメランラインの戦隊飛行でこれまたかっくいいです。

飛行機が見えてくるとじんわりと手に汗握ります。
素敵だね君たちは、人類の叡智の一つ、ロマンだよ。

飛行機を操縦できたらどんなに良いだろうな。
次に生まれ変わったらパイロットになりたい。

プロペラカフェの中の格納庫、ガラス越しでもかわい子ちゃんと出会えます。
暴風の外とは裏腹に、ここは静かで読書がもりもりはかどります。

念願のチーズケーキは噂どおりほっぺの落ちる美味しさで、うっとりです。
まろやかさっぱりの興奮に思いのほか差し迫った写真となってしまいました。
アールグレイも美味しくて一口ずつ大切にいただきました。

夕間暮れの正面図、これだと何がなんだか分からないけど、愛嬌のある顔です。
風のおかげで雲の様子が横なぶりの不思議デザインになっています。

マークもめんこい調布飛行場でした。
しんたろうはともかく、火気禁止はかたく守ります。

野川という一級河川の橋の上で不穏な空の色を撮ったのでした。
帰宅後、長野まゆみさんがずばり野川のことを書いている記事を見つけて驚く。
でもこの辺りで子供時代を過ごされていたことは、作品を読めば頷けます。


バスに酔ってへろへろになったことをのぞけば楽しいひとときでした。
調布・府中の辺りはやっぱり大好きな場所で、また近いうちに来たいです。