切手のうしろ側に

「切手帖とピンセット」著者加藤郁美さんのトーク&スライドショウへゆきました。
1枚の切手のうしろに広がる大きな大きな世界の一端を、
笑いあり驚きありのほんわかムードで紹介して下さいました。
この御本は「切手が可愛いよ」で済んでいないところが素晴らしいのです。
面目躍如の嗅覚と探求力でモノを結び付けてゆくさまに心動かされます。
昨日のイベントも然り。


私は月兎社のblogが大好きなのです。
季節の移ろいと面白いものを、しめやかに開いてくれる扉のような場所なのです。
だからどうしても加藤さんの生身の言葉が聞いてみたくて足を運んだのでした。
本当に面白くてあっという間の1時間でした。
特典の切手や冊子もほくほく嬉しく、大事にしようと思います。


その足で目白の切手博物館「笑いと涙展」へ向かいました。
涙といっても泣いている図案はあまりなく、
戦争やキリストの死を題材にしたものが多かった。
しかし絵的に悲惨すぎて、もはや苦笑いが生まれる…これが笑いと涙の意図?
よく言われる日本の切手デザインはお堅くて真面目との話も頷けるほど、
ここに来て諸外国の容赦ないデザインとアバンギャルド精神にノックアウト。
個人的には目や眼球をデザインしている切手がかっこよくて良かったです。

買ったものの一つめ。
蟹、海老、ベトナム甲殻類目白押しです。
全然可愛くもお洒落でもないけどやんちゃなのが良いのです。

買ったものの二つめ。
サンテグジュペリと戦闘機と星の王子様の切手。
この星の王子様はどうしたことか黒眼鏡をかけたスパイに見えます。


イベント会場の青山ブックセンタでは、
はじめましての方とお話しする機会にも恵まれてどきどきの昼下がりでした。
普段からもそもそと一人で行動しているので、
たまには思うことを人と共有できたら良いなと感じることもあります。
ですからああいう場で人と繋がりができるのはとても嬉しかったです。
楽しいひとときをありがとうございました。

この日私がかむっていたドイツ軍の軍帽でした。