恋の季節

恋の季節 [DVD]
ラピュタ阿佐ヶ谷にて「恋の季節」を観る。
謡曲黄金時代1960sというプログラムの最終週に滑り込みました。
映画で会える大好きなピンキー!
大学生の頃いっときピンキーとキラーズにはまっていて、
私はいつだって振り付きで踊っていたものでした。
長身で脚長パンタロンにシルクハット、そしてあの歌唱力、めろめろです。
映画でのピンキーは歌姫であり女子高生でもあり、
数学の試験に落ちたりしながらもぴかぴかしていてとても可愛い子でした。
主人公の奈美悦子は表情があまり豊かではなかったけれど、
笑顔になった途端にぐっと幼くなる愛くるしいお嬢さんでした。
このお話には悪人が一人として出てこないのが嬉しかった。
昨年緑魔子特集に通い詰めたときは、
女優の色にも多いに関係あるだろうけど、辛くなる映画が多かった。
あれには心身ともにぐったりしたので、
笑顔で映画館を後にできるというのはそれだけで良いことです。


60sの映画は台詞回しが落語調というか、
テンポのいい言葉遊びがふんだんに溢れていて身体が踊りだしそうです。
ぺろりと舌を出して照れる女の子や「ちぇっなんだい!」なんて膨れる男の子、
いったいぜんたいどこに行っちゃったんだろうね。
そして、流石にピンキラの曲がふんだんに使われていて良かったです。
浜辺で踊る、ハイヒール濡れても気にしない恋の季節、なんて素晴らしい。


今後の上映で外せないのはシネマヴェーラ「70年代の青春:鬱屈と混沌と」です。
60s歌謡曲の時代から10年後日本は大きく変わって、
アカだの4畳半フォークだのとどろどろとしたトンネルに向かいます。
実は私の一番好みの時代ですから、その文化で育った人間ですから、楽しみ。