コープ・ヒンメルブラウ展

COOP HIMMELB(L)AUは「空色協同組合」の意味です。
HIMMELは「天の」、BAUは「建築」を独語で表すため、
(L)を略すと「天の建築協同組合」というもうひとつの意味が浮き上がるという。

1968年にウィーンで設立されたコープ・ヒンメルブラウは、60年代という科学技術が発達し、既存の価値がことごとく問い直された時代において、重厚壮大的な建築を逸脱してゆくユートピア的なヴィジョンを機知に満ちた浮遊感覚によって表明し、一躍時代の寵児となりました。

非常に回りくどく分かりにくい…この文章を書いたのはいったい誰なんだ。
それでもなんだか心が引かれる!空色協同組合なんて私も入りたい!
ICCでのコープ・ヒンメルブラウ展は、
展示品の数は限られるけれどとても面白かったです。
ユートピアも何も、役に立っているのかいないのかギリギリのところで、
冷静な大人が真面目に子供の頃の夢のおもちゃを作ってしまったという感じです。
ヒトの表情筋を察知して感情によって異なる明かりを灯したり、
手から伝わる心臓の鼓動のリズムで音と映像を流したりします。
と、これだけ書くと味気ないのですが、
それが超巨大な火星人型のようなバルーンの中であったり、
ザ・クラウドの名のもとに雲のように
ぷくぷくもくもくした球体の中に人間が入るなど、
イメージの増幅もかねているのかと思わせるような非現実的な物体なのでした。
いやはやドイツの底力を見ました。
日本でもこれだけ科学好きな大人を遊ばせてくれるといいのになと思います。


十分にコープ・ヒンメルブラウの入り口を楽しんだので、
次回は建築という側面から大きな展覧会を催してほしいです。
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2009/CoopHimmelblau/index_j.html