海辺の男の子

(これから思い出し日記をぽちぽち書いてゆきます)
この頃は心身ともに限界だったので数日間帰省していました。
海へも行きました。
大きな余震の続く時期、東北関東では恐らく近づく者のない場所でしょうが、
こちらはのんびりとした日常のままの日本海でした。
けれども頭の中はその非日常ことばかり考えてしまい、
歩いていても意識は半分浮遊した状態でしたが。

きらきらと潮溜まり、眩しいみなもです。
藻の類いがゆらゆら気持ち良さそうにたなびいています。

一昨日に雪が降ったというのにこの日はぴかぴかの晴れで、
遠くのトドのような岩まで良く見渡せます。

砂の上にてんてん残る足跡は、人もあり、犬もあり、それ以外もあり。

砂丘にぽっかり現れ出でたるのは染み出た海水の水溜りなのでした。
なぜかエメラルドグリーンの怪しい色をしています。

うに拾いに興じまして、私も大小さまざま10個ほどおみやにしました。
なぜ、死ぬと棘が抜けるのでしょう。
カブト虫も、なぜ、死ぬとカブトが脱げるのでしょう。

岩のトンネルをくぐると夏であった。
と言っても過言で無いくらい陽気がもやもや渦巻いていたよ。

日が暮れて、エメラルドグリーン湖は人を吸い寄せる。


ふるさとの海よ永遠なれって考えるのは、
どこの国のどこの海辺であっても共通のものだろう。