2009総括
私の2009年はどんな年だったか?
漢字一文字で表したとしたら「歩」かな、
と思います。
進むというほどではないにしろ一歩前へ出た実感があるからです。
何よりも今年は小さいけれど初めての個展を開くことが出来ました。
以前の日記に書いたように、それによって様々な喜びと課題を手にしました。
自分の現在を見極められたことによって、
これからやりたいことがある程度の質感を持って組み立てられています。
本当に実りある1年だったと思います。
今年の前半は何か自分で創作をして外へ出したいという気持ちがあるものの、
どこから手を付けていいのか分からずもやもやとしていました。
それを見極めるために、美術展やライブや映画館には足繁く通いました。
本も今よりずっと読んでいたと思います。
けれど、刺激と吸収ばかりで頭がはち切れそうだったことも事実です。
自分には足りないものばかりで落ち込むこともたくさんありました。
結果、そのもやもやから体調を崩してしまい、周りに迷惑をかけることも多かった。
転機は7月22日の皆既日食の観測でした。
大いなる宇宙の営みのほんのほんの一瞬に私がお邪魔しているという感覚が、
全身の感動の波となって私の涙となって、
余計な逡巡がぽろりと落ちたのでした。
最初から凄いものが出来るはずもないのだから、
やりたいことをやりたいだけやってみようと思うに到りました。
まずは作り手が楽しむことから物語は始まるのだと信じながら進んでゆきました。
私の大好きな宇宙を第一のテーマに、感謝をこめて。愛をこめて。
そして、私は一人で生きていないということも改めて感じました。
両親、家族、大事な人たち、たくさんのお友達が反応して下さって初めて、
私の中に何がしかの感情が芽生えてむくむく動くのです。
いつも本当にありがとう。
その芽が伸びるか萎びるかは今度こそ私自身の問題です。
今までインプットしてきたものと我が脳や手足を使って育てていく事は、
非常に難しく厳しいことではありますが、楽しさという芳醇な香りに満ちています。
昨年12回の乙女美学校で柔らかく土壌が耕してあったことで、
無骨ながらようやっとそのつぼみがついたように感じています。
2009年の反省点としては、
体調管理が若干疎かだったことと、
「歩」が今年の漢字と言いながらのびのびした旅行や散歩が少なかったことです。
自主的に迷子になるのが好きなので、来年は時間を気にせず気ままに歩きたい。
そして散歩に関していうと写真も楽しいおまけであります。
整った緑ではなく、人工物と自然の狭間に生きるしたたかで愉快な植物写真も、
今まで以上に見つけていきたいと思います。
したたか植物好きの同士(いるのかな)はぜひご一緒しましょう。
茂り放題のしたたかなアロエ、ガスメーターをも侵食の図。
温室の中でぬくぬくのさぼてん、鬼の居ぬ間に触手を伸ばすの図。
最後に、今年みたライブ中でベスト3をささやかに発表します。
1位 8月8日GHOST ゴーストのライブを楽しみに1年生きているようなものです。
2位 6月22日スターリン dipを見に行ったはずが、すべて塗り替えられました。
3位 5月6日戸川純 涙が出ました。